世界遺産とは

世界遺産とは

「世界遺産」とは、世界遺産条約に基づいて作成される「世界遺産一覧表」に記載されている物件のことで、建造物や遺跡などの「文化遺産」、自然地域などの「自然遺産」、文化と自然の両方の要素を兼ね備えた「複合遺産」の3種類がある。
「世界遺産条約」は、正式には「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」といい、文化遺産や自然遺産を人類全体のための遺産として損傷、破壊などの脅威から保護し、保存していくために、国際的な協力及び援助の体制を確立することを目的とした条約である。1972年のユネスコ総会で採択され、1975年に発効した。2023年1月現在の締結国は194ヶ国にのぼる。日本はこの条約を1992年に締結している。

登録への道筋

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各国(世界遺産条約締結国)から、世界遺産に登録してもらいたい候補リスト「世界遺産暫定一覧表」を世界遺産委員会に提出

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「世界遺産暫定一覧表」に掲載された候補の中で、登録審査に挙げる遺産に関する推薦書を世界遺産委員会に対して提出

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国際諮問機関(国際記念物遺跡会議(ICOMOS))で現地審査を含む事前審査

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ユネスコ世界遺産委員会で登録の可否を決定

我が国の世界遺産登録資産ならびに暫定一覧表記載資産

  文化遺産
(記念工作物、建造物、遺跡等を対象)
[文化庁が主導]
自然遺産
(特異な自然、絶滅危機にある動植物種の生息地等を対象)
[環境省、林野庁が主導]
世界遺産に登録済
[25件]
  • 法隆寺地域の仏教建造物(H5)
  • 姫路城(H5)
  • 古都京都の文化財(京都市、宇治市、大津市)(H6)
  • 白川郷・五箇山の合掌造り集落(H7)
  • 原爆ドーム(H8)
  • 厳島神社(H8)
  • 古都奈良の文化財(H10)
  • 日光の社寺(H11)
  • 琉球王国のグスク及び関連遺産群(H12)
  • 紀伊山地の霊場と参詣道(H16)
  • 石見銀山遺跡とその文化的景観(H19)
  • 平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群-(H23)
  • 富士山-信仰の対象と芸術の源泉-(H25)
  • 富岡製糸場と絹産業遺産群(H26)
  • 明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業(H27)
  • ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献(H28)
  • 「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群(H29)
  • 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(H30)
  • 百舌鳥・古市古墳群 -古代日本の墳墓群-(R1)
  • 北海道・北東北の縄文遺跡群(R3)
  • 屋久島(H5)
  • 白神山地(H5)
  • 知床(H17)
  • 小笠原諸島(H23)
  • 奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島(R3)
暫定一覧表掲載済  ユネスコへの国内  推薦候補 [5件]
  • 古都鎌倉の寺院・神社ほか(H4)
  • 彦根城(H4)
  • 飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群(H19)
  • 金を中心とする佐渡鉱山の遺跡群(推薦中)
  • 平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群-(拡張)(H24)
カテゴリーⅠa
[5件]
  • 最上川の文化的景観
  • 四国遍路
  • 天橋立
  • 阿蘇
  • 錦帯橋と岩国の町割
カテゴリーⅠb
[8件]
  • (城郭と城下町)萩、金沢、松本城
  • (寺院と門前町)善光寺
  • (教育遺産)足利学校、弘道館、閑谷学校
  • (街道と宿場町)妻籠宿・馬籠宿と中山道
カテゴリⅡ
[17件]
  • 松島、足尾銅山、飛騨高山など